オルガンの仮面舞踏会を聞いてみる

オルガンの仮面舞踏会を聞いてみる

フィギュアスケートの浅田真央選手の演技のお陰で、すっかり、『仮面舞踏会』といえば少年隊ではなく浅田真央、ハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』ワルツを聞けば織田信成ではなく浅田真央、な今日この頃ですが、この『仮面舞踏会』を聞いてみる。

オルガンバージョンで。パイプオルガンでしたっけ?

そして、この『仮面舞踏会』の曲は教会で披露されたわけで、ハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』は、戯曲『仮面舞踏会』を題材にした曲であり、その内容は人間の業と欲と妬みと嫉みが錯綜する、ある意味教会には似つかわしくなかったりする内容なのですが、そんなのに縁のない私からすると「仮面舞踏会を教会で演奏って、無茶苦茶格好いいじゃん!」ってなったりする(笑)

フィギュアスケートファンならずとも、昨年から、正確にいうと、エリックボンパール杯からなのですが、この『仮面舞踏会』(ワルツ)を聞くと、浅田真央選手の鬼プログラムを思いだし、前半にトリプルアクセル2回、1回はコンビネーションジャンプ、後半は鬼ステップという、もう怒濤の阿修羅の如き演技を連想し、最後の顔を後ろに反らすキメのポーズでやっと息を吐くのですが、この曲を聞けば、今では誰もが浅田真央選手を思うはず。

たぶん。

おそらく。

きっと。

戯曲『仮面舞踏会』ってバッドエンディングなお話なんですよね。

■猿でもわかる仮面舞踏会
・博打打ちの旦那(アルベーニン)と嫁(ニーナ)がバクチ場に行く。
・破産寸前の公爵の代わりにバクチして大勝ち。公爵を救う。
・旦那と嫁で仮面舞踏会に行く。公爵も行く。
・公爵、男爵未亡人を口説く。嫁、腕輪を無くす。
・男爵未亡人、腕輪を拾う。
・公爵、男爵未亡人に振られる。その時、男爵未亡人拾った腕輪を公爵にやる。
・旦那、それを目撃する。
・家に帰って、嫁が旦那に「腕輪なくしちゃった」と言う。
・旦那、公爵と嫁の仲を疑う。かつ、救ってやった公爵にムカツク。
・旦那、毒入りアイスクリームを嫁に食わせる。公爵との仲を尋問する。
・嫁、んなぁこたぁないと息絶える。
・旦那、なお怪しむ。
・旦那の前に男が登場。こいつがバクチ場で大負けした男。公爵を破産寸前までした男。
・この男に毒入りアイスクリーム作成を目撃される。
・公爵と男爵未亡人が事実を旦那に告げる。
・嫁は潔白だったにもかかわらず殺しちゃったので、旦那狂う。

ってな話なんですね。

悲惨ですよね。

つうか旦那、嫁信じろよ!

って、妬みと嫉みと書いて「嫉妬」と読みますが、これは男女問わず、その質に違いはあれど、ネバネバとぬるぬるとじっとりと心にからみつき、一直線にしか見えない危険な状態にさせちゃうしろもの。

だいたい、男爵未亡人が拾った腕輪を上げるなんて、そんな洒落たことするからいかん。

拾ったなら届けろよ!

交番とかに。

悲劇というのは、得てして喜劇の要素もあったりして、それはブラックな笑いなんですが、シェークスピアの三大悲劇も、中学の歴史の先生なんて「ありゃ、おまえ、喜劇だぞ」って言ってましたから(笑)

ロミオとジュリエットなんて、サイレント映画の喜劇だろう、と。

毒飲んで死んだと思って自殺してんだぞ。生き返るのに。コントじゃねぇか!って。

せんせー、笑えません・・・

そんな感じがする『仮面舞踏会』。

結局旦那の独り相撲で最後狂っちゃう。そしてお話終了。

シュールというかブラックというか、ロシアの貴族社会の特殊性を描き出し、批判しようとしたらしいのですが、なるほどなぁと思ったりします。

簡単にいうと、こういうことを作者のミハイル・レールモントフは言いたかったのでしょう。

もうバカばっかり

デ、こういうお話な『仮面舞踏会』なんですが、浅田真央選手の振付とは何か関係があるのでしょうか?

鬼のようなプログラムで、「~ような」ではなく、鬼プログラムなんですが、もう絶対関係ないよな、と(笑)

そんなことはどうでもよくて、オルガンバージョンを聞いてみる。

お話よりも、浅田真央選手の姿だけがイメージできて、シアワセになれますね(笑)

■Maskerade auf der Orgel

どういう教会か知らないのですが、オルガンバージョンだと、幽玄で荘厳で、無限に広がる空間が頭の中で広がり、それはまるで、「あ、夕焼けだなぁ」と思って空を見ると、見ている最中に、まるで炎上したかのような雄大な紅が空を包む様に似ていて、燃え上がる炎を連想した時に感じる、体の奥の熱さだったりして、つまり、震えるほどの戦慄をその旋律に感じます。

格好いいですね。

格好いいと思う根拠には、あの、浅田真央選手の演技があるからなのですが、やはり、もうこの曲は浅田真央選手と切っても切れない関係になっちゃったなぁと。

今月からロシア合宿にいって、そのまま四大陸選手権なんですよね。

四大陸選手権が終われば、ワールドです。

四大陸選手権はバンクーバーであります。ワールドは五輪枠が決まる大会でもあります。

そう考えると、やはりこの曲の旋律は戦慄として感じるわけで、ブルッと、これは武者震いなのですが、そういう緊張感に包まれる曲でもあります。

現時点では。

オルガンバージョンを弾いているのは、めへへ様。

YouTubeにある「Ein Experiment von einem Orgelanfänger. Vorsicht Lautstärke!」って、ドイツ語ですけどなんて書いてあるんでしょうか?

その下に書いてある日本語と同じですかねぇ。

それにしても、『仮面舞踏会』は、素晴らしいですね。

あと、YouTubeページの関連動画に、フィギュアスケート動画が表示されるのはわかるのですが、なぜか「兄貴」の動画も関連動画として表示されていて、死ぬかと思いました。

なんで?

<おまけ>
これも格好いい曲ですね。
日本にはない世界観。



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15個のコメント“オルガンの仮面舞踏会を聞いてみる”

  1. 王様、こんにちは。
    オルガンバージョン素敵ですね。
    私はパイプオルガン好きで、たまに聴きに行ったりするんですが、
    初めて弾いてる人を見た時はびっくりしたもんです。
    ご存じパイプオルガンって足で弾く鍵盤もあって、エレクトーンの比じゃなく
    大忙しなんですね。時にはお尻弾ませながら弾いてる姿を見た時は
    正直、曲を聴くどころではありませんでした。
    仮面舞踏会ってこういう話なんですね。
    昨季、ドムニナ・シャバリン組がこの曲で滑ってましたが、最後シャバリンにぶちゅっとやられて、ドムニナ嬢がぐったりしてしまうのは、こういう意味だったのかと納得です。

    「Ein Experiment von einem Orgelanfänger. Vorsicht Lautstärke!」
    下の日本語同じです。(うちのパソコンの翻訳こんにゃくでやってみました)

  2. とてもすてきな記事ありがとうございます。
    弾いているプロテスタント教会なんですが、
    実はそんなに趣のある建物とかではなく、
    かなり新し目の教会です。
    この曲は、礼拝の後奏として弾きました。
    この辺りでは、プロテスタントの教会では、礼拝の後、牧師も信者も
    着席して後奏を聴くのですが、カトリックのミサでは司祭が退出していき、
    そのあとは信者はさっさと帰り支度を始めるので、
    後奏など誰も聴いちゃいません。
    実はこの二日後に、市内のカトリック教会での
    ミサの後奏に弾こうかと思いましたが、情景を思い浮かべていて、
    司祭がさすがに歩きにくかろうと思いましたので、思いとどまりました。

    王様が武者震いを感じてくださっているときに、私も別の意味で震えがきました。
    実は、昨日アップしたときから気づいていたんですが、
    あの「兄貴」、なんなんでしょう。しかもその8のみ。
    正直、お笑いはよくダウンロードします、ええ。そういうものに飢えているので。
    で、そういうユーザーの好みが垂れ流しなんでしょうか。
    悪いことできないですね。

    ドイツ語の説明はだいたい日本語と一緒です。「オルガン初心者の実験です。音量注意!」あ、かなり違うか。

    もう一曲の方は、こんなの誰も聴かないだろうと思って
    動画アップロードの練習代わりにのっけたのですが、
    王様に見つかってしまった(笑)。
    これは、奏者の他にアシスタントが左右1名ずつ必要なところを
    一人だけでやってもらったので、この人は曲の間中オルガンの左右を走り回る羽目になりました。録音し終わったら二人ともぐったり、おまけに耳鳴りも。

  3. すごい!!すばらしい演奏です!めへへ様が弾いてらっしゃるのですか?
    とっても感動して、また真央選手の映像が目に浮かんできました。
    本当に素晴らしいです!!

  4. めへへ様~すごい!!
    私はただでさえ楽器を扱える人がうらやましいのですが、パイプオルガンですか!
    演奏もお上手ですね。
    別記事のコメントも拝見したのですが、曲も速いし高音低音あちこち行っているので、ものすごく大変そうだと思いました。

    しかもこれを教会の礼拝の後でとは。
    大好評だったようで、安心しました。
    めへへ様、かっこいい!!

  5. かっこいい!
    四大陸まで、これを聴いてドキドキ待つことにします。

  6. おおお、オルガンバージョンだと雰囲気が違いますね。私もパイプオルガン、すきなんです。めへへ様、ありがとう。

    仮面舞踏会、すっかり真央ちゃんのFPの曲として認識されていますが、殿もショートで使っているんですよね。エキシビションのアンコールでは二人とも仮面舞踏会のステップでしたね。もう、こうなったら二人で四大陸と世界選手権に優勝して、アンコールのステップは並んでやってほしいなぁ。

  7. めへへ様、すごいです!感動!
    ここには、とぉ~く離れたところからいろんな方々が
    いらっしゃいますが、パイプオルガンが弾けるフィギュアスケート好き!って
    あんまり居ないんじゃないかと。

    そして、その動画探してくる王様もすごいっす。

  8. 書き忘れていたのですが、「猿でもわかる仮面舞踏会」で手っ取り早く仮面舞踏会の内容を知ることが出来てありがたかったです。
    私からすると、こういう作品にされている貴族たちって無駄の多い生き方してますね。
    うん、ホント、喜劇だ。

  9. 私が毎週通っている教会はピアノで伴奏をしますので
    パイプオルガンの音色になんとなく憧れがあります。
    いずれにしても生で聞くときっと迫力があるでしょうね。
    一度生で聞いてみたいものです。

  10. めへへ様 素敵でした。
    パイプオルガンってたくさんの音色が重なるんですね。素敵でした。何度も何度も聴いてしまいました。たぶんまた聴いちゃいます。

    ジャッキーと仮面舞踏会が頭の中でぐるぐる(笑)

  11. >さんご 様

    パイプオルガンの奏でる世界観って、日本にはない世界観なんですよね。
    奥行きの凄さに、よく知らないのですが中世ってこんな感じなのかなぁ、と(笑)

    そして「仮面舞踏会」のお話を知ると、戯曲と音楽って別ものなんだなぁって思います。「カルメン」と違って。

    >めへへ 様

    「兄貴」その8って、今田が『東方的威風』歌う回なんですよね(笑)

    動画宮殿にリンクしているから関連動画に出てきたんですかねぇ。全然関係ねぇじゃん!と思ったり。

    あとは全部めへへ様へのコメントですね。

  12. 皆様、拙い演奏に暖かいコメントの数々、どうもありがとうございます。

    >さんご様

    私は子どものころにピアノを習っていたんですが、もう鍵盤楽器という以外に共通点が見出せないくらいオルガンって違う楽器です。
    ピアノを弾いてるときは、重心は床と接している足にかかってくるので、体力的にキツイ曲になると脹脛あたりが張ったり筋肉痛になったりするんですが、
    オルガンは足鍵盤もあるので足には絶対重心が置けないため、お尻というか、腿の付け根の椅子と接する部分に重心が来ます。
    仲間内で川遊びに行ったときに、水着姿のオルガニストの腿の付け根にものすごい変色座りダコがありました。職業病なんだね~、すごいな~
    と思っていたら、この冬はタコまで行きませんが、自分もその部分がヒリヒリし始め、擦り傷状になりました。
    でも、大きな教会だとオルガンの演奏台は二階にあることが多いので、演奏者の奮闘振りが見えないこともよくありますね。
    以前コンサートで、やはり演奏台が二階にあって、演奏後にお辞儀をするときも聴衆には首から上しか見えなかったオルガニストが、
    いざ一階に降りてきたらGパンにつっかけサンダルだったんでびっくりしました。さすがに演奏のときはオルガンシューズだったと思うんですが。

    >Ai様
    どうもありがとうございます!この録音のときはアシスタントも無く、弾きながら譜めくりとストップ(音色を変える栓)変更も自分でしなければならなくて、
    正直真央ちゃんの演技を思い浮かべながら、という余裕はあまり無かったんですが、
    聞いてみるとテンポやらなにやら、やっぱりあのプログラムに相当影響されてました。

    >かうる様
    上手い人なら苦も無く弾きこなしてしまうんですが、鍵盤の上段から下段に移るときや足鍵盤の跳躍のところで思いっきりミスタッチしちゃってます。
    ただ、一番弾いてて大変だったのは、やっぱりこの曲の特徴だと思うんですが、弾いていてもなんとなく「ぐるぐる」してくるんですよ。
    ブログや掲示板を巡回していても、この曲の形容に「ぐるぐる」という語を使っているファンが多いような気がして。
    弾いてみて、あらためて思いました。やっぱり、「ぐるぐる」でした。

    こちらに住んでいる韓国人は、おそらくキリスト教徒が8割を超えているんじゃないかなと思いますが、
    彼らの様子を見ていると、この曲を韓国の教会の礼拝で弾く勇気は沸いてこないですね(笑)。

    >aki様

    四大陸まで聞いてくださるとは、ありがとうございます(笑)!ファンにとっては、「まだ1ヶ月もある~」ですが、選手にとっては短い1ヶ月なんでしょうね~。

    >archer様

    こちらこそ、聴いてくださってどうもありがとうございます。そういえば今年は両大会とも北米なんですね。
    エキシビにそういう粋な計らいというのも期待できそう?男女とも優勝ならありそうですよね。

    >さかなっち様

    どうもありがとうございます! フィギュアスケートと音楽は絶対切り離せないものですから、ミュージシャンのファンは多いと思います。
    ただ、そういえばオルガン弾きにはまだ会ったことないかも。
    フィギュアファンって、自分の好きなスケーターを最も美しく見せるためにはどんな曲が合うか、
    みたいな考え方をするじゃないですか(自分だけかな)。
    それを考えていると、自分が既に知っている曲が違って聞こえてくることもあるのが楽しいです。

    >複勝で生活様

    教会に毎週通ってらっしゃるんですね。こちらにいると、ほとんどどんな教会にもパイプオルガンがありますが、
    日本にはピアノやキーボードや足踏みオルガンの教会もたくさんありますよね。
    一方で、仏教のお寺などキリスト教以外の宗教施設でパイプオルガンを持つところが増えてきたとも聞いています。
    今住んでいる町には、この地方で収容人数最大の刑務所があるんですが、合唱団でそこの礼拝に歌いに行ったところ、
    チャペルとオルガンがとても立派で、感銘を受けました。

    >月様

    どうもありがとうございます!あ、ここにもいらした「ぐるぐる」の方!
    これ弾いたオルガンはパイプオルガンとしては小さいもの(二段鍵盤でストップが28個)ですが、
    それでも結構色んなことができます。
    オルガン始めた1年半前は、ピアノより鍵盤数が少ないとか、そういう表面的なところですごく制限の多い楽器のような気がしたものですが、
    今は逆に、この楽器のキャパシティの大きさのせいで、何でもできそうな気がします。
    ただ、これも都合の良い錯覚で、まだまだそのキャパシティのごく一部しか利用できてないです。

    >王様

    鮮やかな謎解き!
    圧倒的にお笑いDL数が多い自分の閲覧履歴のせいかと思っていました。タグにジョアニーは入れていないはずだし(笑)。

  13. めへへ様,

     素敵な演奏が聴けて幸せです。私も趣味でパイプオルガンを弾いています。
    仮面舞踏会の楽譜を探しているのですが,この楽譜は市販されているのでしょうか?それともパイプオルガン用にご自分で編曲されたのでしょうか?めへへ様のように弾けるわけないけれど私も弾いてみたいです。

      

  14. こあら様

    聴いてくださってありがとうございます。
    ここ2~3日、動画のアクセス数が地味に増えていたので、何事かと思っていました(笑)。
    あの演奏に使った楽譜は、ピアノのもので、オリジナルの左手の1拍目をペダルで弾いているだけです。ですから、実は足は難しくないです :mrgreen: 。何せ、初心者なものでして。

    ロシアのどこかのサイトから落としてきたのですが、直接リンクを張るのがOKなのかどうか判断がつきませんので、「仮面舞踏会 楽譜」でぐぐってみてくださいまし。

    先シーズン使われたある曲のオルガン編曲版の楽譜を入手しましたが、こちらはオルガニストのアレンジだけあってだいぶ骨があります。療養中ですので、のんびりやります。シーズン始まっちゃうわ :lol:

  15. めへへ様,

      ご回答ありがとうございました。また聴かせてくださいませ。それにしても…ドイツの教会で弾けるなんてうらやましい!

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